2030年までに、年間処理量200~300トン規模の小型ケミカルサイクル(CR)設備を全国に1000台設置する。
セブン-イレブン・ジャパン <3382> [終値5855円]など小売企業や自治体と連携し、国内の廃棄プラスチックを地方分散で回収・油化する。
廃プラの再資源化は数万トン級の大型装置で行うのが効率的だが、円bン各地などでは1カ所で回収することが難しい。
廃プラの発生源に近い立地に高効率の小型装置を展開し、分解油の形状で石化コンビナートまで輸送するスキームが現実解とみる。
事業化に向けたフェーズ1としては、24年度には大阪事業所に年300トン級の処理装置含めた実証設備を備え、
セブンイレブンなどが排出した廃プラを回収・油化する試験を開始する。
フェーズ2となる25~26年度は広域実証のステージに移行し、工場や中間処理業者などを候補に、特定地域に10~20台を設置する。
石化企業や商社とも連携し、油化して精製設備やクラッカーでモノマー化し、再重合まで行う考え。
26年以降の第3フェーズではセブンイレブンをはじめとした小売り、自治体と連携し、設備の設置や回収システムの全国展開を図る。
油化を前提にこがた分散設備の展開を図る一方、数万トン規模の「大型集中化設備」の開発も並行して進める。
小型分散と大型集中モデルを融合させることで、国内の効率的な廃プラ循環の仕組み作りを牽引したい考え。(10/2 化学工業日報1面)