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◎認知症は止められる　エーザイ・バイオジェン　新薬の衝撃

2022年12月4日（日）晴れ

・認知症は止められる　エーザイ・バイオジェン　新薬の衝撃
　エーザイ　<4523> ［終値9555円］と米バイオジェン　 ［終値298.90ドル］共同開発した
　アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」に期待。
　アルツハイマーに代表される認知症は、病気やケガ、老化などによって外界を認識する能力などが低下する病気の総称。
　全世界に5500万人の患者と推計、世界保健機関（WHO）は2030年には7800万人、50年には1億3900万人に増加すると予想。

・認知症は止められる　エーザイ・バイオジェン　新薬の衝撃
　ここへきて一筋の光が見えてきた。
　認知症の6～7割を占めるアルツハイマーの患者の脳内には「アミロドイドβ」と呼ぶたんぱく質が蓄積するが、
　レカネマブはこれ除去するバイオ医薬品で、病の悪化を防ぐ効果を科学的に証明。
　18カ月に及ぶ臨床試験（治験）では病気の進行を27％抑えることができたとし、研究者や市場関係者は明確な勝利と活気づく。
　「治す」のではなく「抑える」だけだとしても、そのインパクトは大きい。
　発症を5年抑える新薬が登場すれば、医療コストを40％低下させることができると推計される。
　介護や医療などの社会的ホストは全世界で1.3兆ドルを超え、
　患者数の増加に伴い、30年には2.8兆ドルと倍以上に膨れ上がる見通し。
　先進国だけでなく低中国所得国にとっても、社会保障の負担軽減は喫緊の課題。

・認知症は止められる　エーザイ・バイオジェン　新薬の衝撃
　エーザイ　<4523> ［終値9555円］と米バイオジェン　 ［終値298.90ドル］にとって今回は満を持しての挑戦となる。
　アミロイドβを除去する「アデュカヌマブ（製品名アデュヘルム）」について
　21年6月に米食品医薬局（FDA）から条件付きの薬事承認取得していたが、
　データが不十分だったことから、欧州や日本で承認が見送りとなった。
　さらに米国の高齢者向け公的医療保険「メディアケア」も保険適用を制限。
　事実上失敗に終わった。
　完全な治験データがそろい、有用性を明確に証明した形のレカネマブは、
　各国で薬事承認を取得し、公的保険などでも償還される可能性が高い。
　両社はFDAに迅速承認を申請しているほか、日本や欧州でも22年度中に申請する方向で、
　早ければ23年中に患者の治療に使える可能性がある。

・認知症は止められる　エーザイ・バイオジェン　新薬の衝撃
　英調査会社のグローバルデータは、レカネマブの治験データから各国で承認されるのは確実だとみており、
　日本や欧米、中国など主要8カ国での医薬品市場で2030年には27億6000万ドルの売上高があると予測。
　「今後は、同様の仕組みの医薬品の開発・普及が進むだけでなく、検査や診断技術の開発・普及も進む可能性がある」。
　また多くの企業や研究者がアミロイドβの除去とは異なるアプローチに取り組んでおり、
　今後数年で治療薬の開発ラッシュが起きる可能性がある。

・認知症は止められる　アルツハイマー攻略に光
　米国アルツハイマー協会の調査、世界で臨床試験（治験）中のアルツハイマー病治療薬の候補は2022年1月時点で140以上。
　脳内に働きかける仕組みから、細胞療法、腸内細菌の活性化など各国の企業や研究者が多彩なアプローチで挑戦を続けている。

・認知症は止められる　アルツハイマー攻略に光
　認知症の中でも厄介なアルツハイマーは、脳が委縮し認知機能が失われる進行性の病気で、
　記憶や思考能力が徐々に失われていき、最終的には日常生活すら困難になる。
　エーザイ　<4523> ［終値9555円］と米バイオジェン　 ［終値298.90ドル］は早い段階のうちに
　脳内にたまったアミロイドβを除去すれば、認知機能の悪化を抑えることができるという仮説をたてて治療薬を開発。
　結果として成功した。
　同様の仕組みでは米イーライ・リリー　 ［終値374.675ドル］スイス・ロシュなども治験を進めている。

・認知症は止められる　アルツハイマー攻略に光
　検査機器・試薬も開発に熱気
　アルツハイマー病の血液検査に挑む主な企業

　シスメックス　<6869> ［終値8466円］
　原因物質を血液から調べる試薬を国内で承認申請

　島津製作所　<7701> ［終値4070円］
　2021年に原因物質を調べる危機を国内で発売。23年1月からエーザイ　<4523> ［終値9555円］などと共同研究。

　H.U.グループ　<4544> ［終値2739円］
　21年に原因物質を脳脊髄液から調べる試薬を実用化。7月にベルギー企業を買収し、血液検査の研究開発強化。

・AI活用、重症度を会話から分析　患者と医師との会話から見極める。
　人工知能（AI）開発のFRONTEO　<2158> ［終値1003円］認知症の重症度を5～10分程度の会話から分析し、
　医師の診断を補助するAIの開発に取り組んでおり、2025年にも販売を始める計画。
　デジタル技術を活用して診断や治療を支援する「プログラム医療機器（SaMD）」として厚生労働省から承認を取得する考え。
　26年3月期には「ライフサイエンスAI事業」の収益を22年3月期の8億円弱から、100億円規模に増やす目標を掲げている。
　連結売上高も同3倍の300億円規模に拡大させる戦略。

・認知症は止められる　新薬収益化に時間と課題　株式投資のポイントは
　アルツハイマー新薬以外の主な取り組み
　エーザイ　<4523> ［終値9555円］
　抗がん剤「レンビマ」が収益の柱で、25年度にピーク売上高5000億円を目標にする。
　バイオジェン　 ［終値298.90ドル］
　多発性硬化症など神経系疾患の治療薬で強み持つ
　イーライ・リリー　 ［終値374.650ドル］
　糖尿病薬「万ジェロ」が米食品医薬局（FDA）から販売承認。肥満症薬への転用で収益拡大も。
　ロシュ　 血友病治療薬「ヘムライブラ」などに強み。希少疾患治療にも取り組む

・Focus　ニッポンの資源　再開発　
　大幅な円安、資源価格の高止まりを受けて、国内資源への注目度が増している。
　日本は世界でも類を見ない高品位の金鉱山を持つほか、海底資源や都市鉱山など潜在的な供給力は高い。
　バイオ燃料はコストに課題を抱えるが、航空燃料への活用が視野に入る。
　北海道・秋田・新潟　国内総生産（GDP）原油、ガスの主要生産地。国産原油は消費量の1％未満
　北海道　砂糖原料（てん菜）がバイオ燃料原料に。
　千葉　苦渋k李地域などにガス田。埋蔵量は生産量800年分相当。
　伊豆・青ヶ島沖　海底の熱水鉱床から高品位の金や銀。金は1トン当たり平均17グラム
　小笠原・南鳥島沖　レアアース泥が発見、埋蔵量は国内消費数百年分とも。
　鹿児島（菱刈鉱山）金の埋蔵量は約160トン。世界的にも高品位。
　鹿児島・沖縄　砂糖原料（サトウキビ）がバイオ燃料原料に

・Focus　ニッポンの資源　再開発
　廃材、廃家電から非鉄金属・貴金属を取り出す「都市鉱山」が改めて注目を集めている。
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・Focus　ニッポンの資源　再開発
　エネルギー自給率30％のバイプレーヤー　バイオ燃料、航空向けに活路
　鉱物に比べて自給率が低いとされるのがエネルギーだ。
　日本の1次エネルギー自給率（2019年）は12％台にとどまる。
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・企業分析　世界景気の後退懸念が株式市場の足替えとなる中、いすゞ　<7202> ［終値1730円］の株価が上昇基調となる。
　11/28には1857円と2018年2月以来の高値を付けた。
　市場では値上げによる利益押し上げ期待が広がる。
　中長期的には電動化戦略や、スウェーデンのボルボとの提携効果の具体化が求められている。
　いすゞは25年までを技術の見極め時期としており、
　電気自動車（EV）や燃料電池車（FCV）、バイオ燃料などのうちどれに注力するか見定めている。

・発掘　滋味スゴ銘柄　ナカバヤシ　<7987> ［終値492円］メードインジャパンで勝負
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・ここが知りたい　キッコーマン　<2801> ［終値2590円］原材料高・消費冷え込みにどう対応
　値上げ浸透、南米・インド開拓。業績が堅調。
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・ソニーファイナンシャルグループ尾河真樹氏　2023年の円相場は1ドル＝126～146円程度で推移しそうだ。
　23年前半は米連邦準備理事会（FRB）の利上げの進捗を反映し、円安・ドル高が進むと予想。
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・暗号資産（仮想通貨）バブル崩壊　2兆ドル消失
　暗号資産バブルが崩壊しつつある。
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